山内 康義先生
メカトロニクス学科
CAD・CAMコース
Q.先生が指導するうえで心がけていることはありますか?
社会に出て通用する、基本をしっかり身につけた技術者になってもらえるよう指導にあたっています。設計者に大切なのは「感覚や感性を磨く」ということ。既成概念に捉われず、自由な感覚を持ってください。また設計者は図面を見ているだけでは良い設計者になれません。実際のモノと向き合って、よくモノを見ることがとても大切です。
Q.この学科ではどのような人材育成を目指していますか?
自動車メーカーに就職するとしても、今既に開発・販売されている車を作りたいと言っていては会社に求められる人材にはなれません。次の時代の車、今までなかった車を作りたいという考えを持った人が必要とされています。世の中にないものを作っていく仕事に就くために必要なことは、ひらめきや発想です。思い込みがあると新しい発想はなかなか出てこないので、常日頃から頭を柔らかくして決めつけや思い込みを持たないよう学生たちに伝えています。
Q.女性の技術者の活躍についてどう思いますか?
CAD・CAMは一生ものの技術です。多くの女性技術者が第一線で活躍しているように、女性にとっても長く働き続けられる良い職種です。女性社員で構成されるプロジェクトチームの企画により開発された車があるように、女性ならではの活躍の場も広がっていると思います。“理系”と括られると、どうしても固いイメージがある人もいるかもしれませんが、モノづくりが好きだという思いがあればとても面白い分野です。近年は「男性だから」「女性だから」という区別なく、好きな仕事ができる方向に向かっています。
Q.進路を検討中の高校生へアドバイスをお願いします。
たとえ、クラス30人の中で30番目の成績だったとしても良い感覚を持っている人はいると思います。現時点で評価が出ていなくても、感覚を磨いて成長していってほしいです。高校までは「勉強をしなくちゃ」という義務感があるから、なんとなく勉強しているという人もいます。しかし、社会に出ると自ら積極的に動いていかなければなりません。自分の好きな分野ならば、周りと比べて成長のスピードが遅くても諦めずに学んでみましょう。スタートダッシュが早い人と比べて落ち込むのではなく、時間をかけて学ぶことも大切です。努力次第で、2年後には周りを追い越せる力がつきます。ただ、「好き」という気持ちがなくては続けられない分野なので、将来に向けた自分の興味はしっかりと把握しておきましょう。